実家を売却する手順は?不動産屋さんに土地・建物を売却するときの注意点
相続を受けた実家の売却は面倒ごとがたくさんあり、何から手を付けたらいいかわからない方も少なくありません。また、寂しかったり悲しかったりと気持ちの面で整理がつかない方もいると思います。
しかし、相続の支払い期限や固定資産税の発生、空き家を放置することで行政指導を受けるリスクなどが考えられます。大変ですがいつかは実家の処分は進めなければならないことです。
ここでは、実家を売却するための手順や注意点をお伝えします。
目次
実家を売却する手順

一般的に実家を売却する手順についてお伝えします。
Step1.遺言書を確認する
実家を売却するにあたって、まずは亡くなった方が不動産を誰に相続したいか確認しましょう。原則として相続は遺言書の内容に従う必要があるからです。
もし、遺言がない場合または遺言書があっても相続人全員が遺産分割協議を行うことに合意した場合、相続人同士で協議して誰が不動産を相続するか決めます。
Step2.不動産の名義を変更する
すべての不動産は相続時に相続登記(名義を変更すること)が必要です。相続登記をしないと実家を売却できません。相続する不動産を管轄する法務局で手続きをします。
なお、2024年4月に法改正され、所有権を取得した日から3年以内に相続登記の申請することが義務付けられました。
<外部リンク|法務局>
https://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/page000275.html
Step3.不動産の査定を受ける
相続登記によって実家を売却できる状態になったら、不動産屋さんで査定を受けましょう。
このとき、住宅ローンの残高や不動産の売買契約書、測量図などがあると査定や税金に関する手続きが進めやすいです。
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Step4.不動産屋さんと媒介契約を結ぶ
査定が終わったら不動産屋さんを決めて媒介(ばいかい)契約を結びます。媒介とは、不動産の買主と売り主の間に入って売買契約を成立させることです。
媒介契約は3種類あります。
| 項目 | 一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 |
|---|---|---|---|
| 自己発見取引 | できる | できる | できない |
| 不動産屋さんとの媒介契約 | 複数可 | 1社のみ | 1社のみ |
| 契約の有効期間 | 指定なし | 最長3か月 | 最長3か月 |
| レインズ(指定流通機構)への登録 | 任意 | 媒介契約締結日の翌日から7営業日以内 | 媒介契約締結日の翌日から5営業日以内 |
| 業務の報告義務 | 任意 | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
一般媒介契約のほうが自由度は高く、売主は自分で買い主を見つけたり複数の不動産屋さんに次の買主を探してもらったりできます。
専任媒介契約や専属専任媒介契約は不動産屋さん選びや物件探しに制約が生まれますが、売主への報告頻度が上がるため進捗が把握しやすいです。「相続したけれど実家が売れない」とお悩みの方は専任にするとよいでしょう。
Step5.不動産の販売活動を行う
不動産屋さんと媒介契約を締結したら、インターネット上への物件掲載や不動産屋さんの販路を活かして次の買主を探す販売活動を行います。不動産の購入を検討している方が現れたら内覧するケースもあるため、鍵の手配や掃除など準備しておきましょう。
Step6.買主と売買契約を結ぶ
購入希望者から購入申込書を受け取ったら売主と買主で契約条件を確認し、合意できたら売買契約を結びます。
このとき、売買代金の一部を手付金として不動産屋さんに支払います。重要事項説明の質疑応答を通じて納得したら契約書に署名・捺印を行い、売買契約は完了です。
なお、買主が金融機関の融資を組むことも少なくありません。融資の審査に通らない場合もあるため注意しましょう。
Step7.物件の引き渡しをする
契約締結が済んだら引き渡しの準備を進めます。
売主は契約で指定された期日までに土地や建物を引き渡す義務が生じるため、早めに準備をしましょう。もし実家に不要物があるなら引き渡し前日までに撤去や処分が必要です。
準備が整ったら司法書士立ち会いのうえ、買主の残金全額支払いと売主の物件引き渡しを同時に行います。
Step8.確定申告をする
実家の売却により譲渡所得が発生した場合、確定申告の義務が発生します。売却して利益を得た翌年2月16日から3月15日までの間に、管轄の税務署に確定申告書類を提出しましょう。
実家を売却するときの注意点
実家を売却するときに確認すべき注意点や検討すべきことをお伝えします。
相続する財産をすべて確認する
相続によって実家を売却するときはすべての財産を調査しましょう。亡くなった方が所有していた土地や建物を含むすべての財産に対し、発生する相続税を把握する必要があるからです。
相続する財産は借金も含まれます。もし、実家に住宅ローンが残っている場合は土地や建物の価値から借入額を差し引いて評価します。実家の価値を理解してから相続するため正しい価値を事前に査定してください。
さまざまな税金がかかることを理解する
実家を売却するときは譲渡所得税や相続税、消費税、印紙税、登録免許税が発生します。例えば、相続税は相続の発生を知った翌日から10か月以内に支払う義務が生じます。土地や建物のまま所有していると税金が払えなくなる可能性があるため、相続する不動産を現金化したい場合はご相談ください。
老朽化した実家は解体を検討する
実家を解体するのは寂しいかもしれませんが、解体して土地だけの更地にしたほうが購入希望者は見つけやすくなる可能性があります。購入希望者が土地を利用する姿をイメージしやすくなったり広すぎる土地を分譲できたりと、建物がないほうが売りやすいケースも少なくありません。
実家の売却に関するよくある質問
実家の売却についてよくあるお悩みや質問と解決策をお答えします。
不動産屋さんと媒介契約したが売れない
不動産屋さんと媒介契約を結んでも実家が売れず、相続税の支払い期限が迫っていたり資金計画のめどが立たなかったりする場合、不動産屋さんへの買取を検討しましょう。
Home Reでは、実家の売却に関するご相談いただいてから最短1か月以内に現金化ができます。私たちが次の買主として実家を購入するため、売却までのスピードが速いです。また、売主様には費用がかかりません。
また、私たちがすべての手続きを代行するため売主様は面倒な手続きの必要がありません。相続人の皆様との交渉ごとや遺品整理、各種申請手続きもお任せください。
実家を売ることに抵抗がある
「実家を売って寂しい」「生まれ育った家がなくなるのは悲しい」などの気持ちになることも少なくありません。実際、実家を売って後悔しているという意見も見受けられます。
しかし、空き家を放置することで行政から指導や勧告を受けるリスクもあり、管理費や固定資産税も発生するため、適切な管理ができないなら処分するほうが望ましいです。
まとめ
実家の売却の手順や注意点、よくあるお悩みや質問をお伝えしました。
実家の売却は手間や時間がかかることに加え、寂しかったり悲しかったりする気持ちから放置する人も少なくありません。しかし、相続税の支払い期限や空き家になったまま放置するリスクを考えると、何らかの手を打つ必要があります。
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